福島県西部、会津盆地に位置する会津坂下町。
その豊かな自然と清冽な水に恵まれたこの地で、豊國酒造は文久二年(1862年)に創業しました。江戸時代末期から160年以上、地域に根ざし、時代の移ろいの中でも「うまい酒」を追い求め続けてきた酒蔵です。
豊國酒造の酒造りの根幹にあるのは、“人の手”による丁寧な仕事と、“今”という時代に適した技術の融合です。
手造りへの強いこだわりは、米の洗米や麹造りといった繊細な工程に現れており、蔵人たちが季節の変化を肌で感じながら、日々酒と向き合っています。一方で、品質の安定と向上のため、最新の温度管理設備や分析技術も積極的に取り入れています。伝統を守るだけではなく、それを現代に活かす姿勢が、豊國酒造の真髄です。
原料米には、蔵のある会津坂下町内で契約栽培されている酒造好適米を中心に使用。農家との信頼関係を築きながら、気候風土に根差した酒米を育てることで、地域とともに歩む酒造りを実践しています。
銘柄ごとにも、豊國酒造の個性と想いが込められています。
◆ 學十郎(がくじゅうろう)
初代当主の名を冠した、蔵を代表する大吟醸。華やかで上品な香りと、雑味のないクリアな味わいが特徴です。伝統と誇りを体現する1本として、贈答品や特別な日の乾杯にも好まれています。
◆ 豊國(とよくに)
酒蔵名を冠するこの銘柄は、福島県内産の酒米を用い、穏やかな香りとやわらかな旨味、調和のとれた味わいが魅力です。日々の食卓に寄り添い、料理を引き立てる“飲み飽きしない酒”として、地元でも長く親しまれています。
◆ 豊久仁(とよくに)
福島県外産の酒米を使い、より多様な表情を持たせた挑戦的な銘柄です。しっかりとしたコクと味の奥行きがあり、個性的ながらもバランスの取れた仕上がりは、食中酒としてもおすすめです。
取扱店については、当蔵ホームページ内の「取扱店一覧」をご確認ください。
これからも豊國酒造は、会津の風土と共に、真摯な酒造りを続けてまいります。
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